内容証明郵便の書き方|書式ルール・必要なもの・出し方

最終更新:2026-07-28

内容証明郵便は、同じ内容の文書を3通用意し、決められた字数・行数に収めて集配郵便局の窓口へ持ち込む郵便です。縦書きなら1行20字以内・1枚26行以内。窓口で1枚を出す場合の料金は、定形郵便110円+一般書留480円+内容証明加算480円+配達証明350円=1,420円です。

内容証明郵便とは何を証明してくれるのか?

答え

内容証明郵便が証明するのは「いつ・誰が・誰に・どんな内容の文書を差し出したか」の3点だけです。書かれた主張が正しいことや、相手に支払い義務があることまでは証明しません。

郵便局は差し出された文書の謄本を保管し、同じ内容の文書が確かにその日に差し出されたことを証明します。相手が「そんな請求は受けていない」と言えなくなる、という点に価値がある郵便です。

一方で、内容証明そのものに支払いを強制する力はありません。相手が無視すれば、次は支払督促や少額訴訟といった裁判所の手続きを検討することになります。

配達されたことまで証明したい場合は、別途「配達証明」を付けます。実務では内容証明と配達証明をセットで使うのが一般的です。

内容証明の書式ルール(字数・行数)はどう決まっている?

答え

縦書きは1行20字以内・1枚26行以内。横書きは「1行20字以内×26行以内」「1行26字以内×20行以内」「1行13字以内×40行以内」のいずれかに収めます。1枚に収まらない場合は複数枚にして、つづり目に契印を押します。

内容証明で使える書式
書き方1行の字数1枚の行数
縦書き20字以内26行以内
横書き(A)20字以内26行以内
横書き(B)26字以内20行以内
横書き(C)13字以内40行以内
  • 使える文字は、仮名・漢字・数字。英字は氏名や商品名などの固有名詞に限って使えます。
  • 句読点やかっこも1字として数えます。かっこは上と下でそれぞれ1字です。
  • 文字を訂正するときは、欄外に「○字削除 ○字加入」と書いて印を押します。
  • 文書が2枚以上になるときは、ホチキス留めしてつづり目に契印を押します。

字数・行数の数え方は郵便局の窓口で1文字ずつ確認されます。1行でもオーバーしていると、その場で差し出しを断られます。

内容証明を出すのに何を準備すればいい?

答え

同じ内容の文書を3通、差出人と受取人の住所氏名を書いた封筒1枚、印鑑、料金分の現金を用意します。封筒には封をせず、開けたまま窓口へ持って行きます。

  1. 1

    文書を3通用意する

    受取人に送る1通、郵便局が保管する1通、自分の手元に残す1通。3通はまったく同じ内容にします。コピーでも問題ありません。

  2. 2

    文書に差出人と受取人を書く

    本文の末尾に、差出人の住所・氏名と受取人の住所・氏名を記載します。封筒の宛名とこの記載が食い違っていると受け付けられません。

  3. 3

    封筒を1枚用意する(封はしない)

    封筒には受取人と差出人の住所氏名を書きます。窓口で職員が中身と照合するため、封をしない状態で持ち込みます。

  4. 4

    印鑑を持って行く

    訂正が見つかったときや契印が必要なときに使います。文書に押した印と同じものを持って行きます。

内容証明はどこの郵便局でも出せる?

答え

出せません。内容証明を扱えるのは集配郵便局と、日本郵便が指定した一部の郵便局に限られます。小さな郵便局では取り扱っていないことがあるため、事前に確認してから行きます。

郵便局へ行かずに差し出す方法として、オンラインで24時間受け付ける「e内容証明(電子内容証明)」もあります。Word形式の文書をアップロードして送る仕組みで、上限は5枚です。窓口の字数・行数ルールの代わりに、公式のWord様式に沿ったレイアウト条件が決められています。

内容証明の料金はいくらかかる?

答え

窓口から1枚の内容証明を配達証明付きで出す場合、合計1,420円です。内訳は定形郵便110円、一般書留480円、内容証明加算480円、配達証明350円。2枚目以降は内容証明加算が1枚につき290円増えます。

窓口で1枚を差し出す場合の内訳(配達証明あり)
項目金額
定形郵便(50g以内)110円
一般書留480円
内容証明加算(1枚)480円
配達証明350円
合計1,420円

料金は日本郵便の2024年10月改定後のものです。2枚目以降は内容証明加算が1枚ごとに290円加算されます。6枚以上になると重量が50gを超えて定形外になる場合があります。最新の料金は日本郵便の公式サイトでご確認ください。

窓口で受け付けてもらえない典型的なミスは?

答え

多いのは「1行の字数オーバー」「封筒と本文で住所氏名が違う」「3通の内容が一致していない」「封をして持って行った」の4つです。いずれもその場では直せず、出直しになります。

  • 句読点やかっこを字数に数え忘れて、1行が21字になっている。
  • 本文末尾の差出人住所と、封筒に書いた差出人住所の番地表記が違う(「1-2-3」と「一丁目2番3号」など)。
  • 3通のうち1通だけ後から手直しして、内容がずれている。
  • 封筒に封をしてしまい、中身を確認できない。
  • 会社宛なのに代表者名の記載がなく、宛先が特定できない。

内容証明を送った後はどうなる?

答え

相手に届いても、相手には返事をする法的な義務はありません。反応がない場合は、支払督促や少額訴訟といった裁判所の手続きに進むかどうかを検討することになります。

なお、支払いを求める催告として内容証明を送ると、その時点から6か月間は時効の完成が猶予されます(民法150条)。ただしこの猶予は繰り返し使えるものではないため、猶予期間のうちに次の手続きを取るかどうかを決める必要があります。

よくある質問

Q.内容証明は手書きでもいいですか?
A.手書きでも差し出せます。字数・行数のルールを満たしていれば、パソコンで作成しても手書きでも扱いは同じです。
Q.内容証明に印鑑は必要ですか?
A.押印は必須ではありません。ただし訂正が生じたときには押印が必要になるため、窓口には印鑑を持って行くのが確実です。
Q.相手が受け取りを拒否したらどうなりますか?
A.受け取り拒否や不在で返送されると、文書は差出人に戻ります。差し出した事実は残りますが、相手に到達したことの証明にはならないため、送り直しや別の手段を検討することになります。
Q.内容証明は自分で書いても効力は変わりませんか?
A.郵便としての効力は誰が書いても同じです。内容証明が証明するのは差出日と文書の内容であり、作成者が本人か専門家かによって証明の効力が変わることはありません。

出典

  1. [1]内容証明(サービス内容・字数と行数のきまり)日本郵便
  2. [2]内容証明のご利用方法(差し出し方・謄本の扱い)日本郵便
  3. [3]e内容証明(電子内容証明サービス)日本郵便
  4. [4]国内の料金表(郵便料金・オプション料金)日本郵便
  5. [5]民法(第150条 催告による時効の完成猶予/第412条 履行遅滞)e-Gov法令検索(デジタル庁)

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