支払督促の流れと費用|申立てから強制執行まで

最終更新:2026-07-28

支払督促は、金銭の支払いなどを求めるときに、簡易裁判所の書記官に申し立てる手続きです。相手を呼び出さず書類審査だけで発付され、手数料は訴訟の半額です。相手が2週間以内に督促異議を出すと、通常訴訟に移行します。

支払督促とはどんな手続き?

答え

支払督促は、債権者の申立てだけを審査して、裁判所書記官が相手方に支払いを命じる書面を出す手続きです。法廷での審理はなく、相手が異議を出さなければ、そのまま強制執行ができる状態まで進みます。

  • 対象:金銭、その他の代替物、有価証券の一定数量の給付を求める請求
  • 申立先:相手方の住所地を管轄する簡易裁判所の書記官
  • 審理:書類審査のみ。相手方は呼び出されない
  • 金額の上限:なし

支払督促の費用はいくら?

答え

手数料は訴訟の半額です。請求額100万円までは10万円ごとに1,000円が訴訟の手数料なので、たとえば請求額60万円なら訴訟が6,000円、支払督促は3,000円になります。

請求額別の手数料(支払督促/参考に訴訟も併記)
請求額支払督促訴訟
10万円まで500円1,000円
30万円まで1,500円3,000円
60万円まで3,000円6,000円
100万円まで5,000円10,000円

このほかに、書類の送達に使う郵便料金などを予納します。必要額は申立先の簡易裁判所に確認します。

申立てから強制執行までの流れは?

答え

申立て → 支払督促の発付・送達 → 2週間の異議期間 → 仮執行宣言の申立て → 仮執行宣言付支払督促の送達 → さらに2週間の異議期間 → 確定、という流れです。異議期間の管理を誤ると最初からやり直しになります。

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    簡易裁判所に申し立てる

    相手方の住所地を管轄する簡易裁判所の書記官に、支払督促申立書と添付書類を提出します。

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    支払督促が発付・送達される

    書記官が審査し、問題がなければ支払督促が相手方に送達されます。相手方の住所に届かないと手続きは進みません。

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    2週間の異議期間

    相手方は送達を受けた日から2週間以内に督促異議を申し立てられます。異議が出ると通常訴訟へ移行します。

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    仮執行宣言を申し立てる

    異議がないまま2週間が経過したら、そこから30日以内に仮執行宣言を申し立てます。この期間を過ぎると支払督促は効力を失います。

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    仮執行宣言付支払督促の確定

    仮執行宣言付支払督促が送達され、さらに2週間以内に異議がなければ確定します。以後は強制執行の手続きに進めます。

仮執行宣言の申立てには「異議期間の経過後30日以内」という期限があります。この期限を過ぎると支払督促は失効し、申立てからやり直しになります。

相手が異議を出したらどうなる?

答え

督促異議が出ると、支払督促の手続きは終わり、事件は通常訴訟に移行します。移行後は、支払督促を申し立てた簡易裁判所または管轄の裁判所で、通常どおり審理が行われます。

異議には理由が不要です。そのため、相手が争ってくることが最初から予想される事案では、支払督促を経由するより初めから訴訟を選ぶほうが早く終わることもあります。

なお通常訴訟へ移行すると、支払督促で納めた手数料は訴訟の手数料に充当され、差額を追加で納めることになります。

支払督促と少額訴訟はどう使い分ける?

答え

相手が争ってこない見込みで、金額が60万円を超えるなら支払督促。60万円以下で、相手の言い分も聞いたうえで早く判決がほしいなら少額訴訟、という整理になります。

支払督促と少額訴訟の比較
項目支払督促少額訴訟
金額の上限なし60万円以下
手数料訴訟の半額訴訟と同じ
出頭不要必要(原則1回)
相手が争った場合通常訴訟へ移行通常訴訟へ移行
申立先相手方の住所地の簡裁原則は相手方の住所地の簡裁

よくある質問

Q.支払督促は相手の住所が分からなくても使えますか?
A.使えません。支払督促は相手方への送達が前提で、公示送達は認められていないため、住所が特定できない場合は訴訟を検討することになります。
Q.支払督促に相手が応じたら、そこで終わりますか?
A.相手が支払えばそこで終わります。異議も支払いもない場合に、仮執行宣言を申し立てて強制執行に進む流れになります。
Q.オンラインで申し立てられますか?
A.一部の簡易裁判所を対象に、督促手続をオンラインで行う仕組みが運用されています。対象や利用条件は裁判所の案内で確認します。

出典

  1. [1]支払督促(手続の概要・督促異議・仮執行宣言)裁判所
  2. [2]支払督促で使う書式(申立書の定型書式)裁判所
  3. [3]手数料(支払督促は訴訟の半額)裁判所
  4. [4]民事訴訟法(第382条〜第397条 督促手続)e-Gov法令検索(デジタル庁)
  5. [5]民事訴訟費用等に関する法律(別表第一 手数料の算定)e-Gov法令検索(デジタル庁)

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